PLASTER

無添加建材「漆喰について」

自然素材ならではの風合いや質感

マイホームのデザインはシンプルモダンや和風など様々ですが、漆喰を使うとサイディングや
ビニールクロスなどの既製品にはない独特な風合いや質感が生まれます。

外観デザインや内装インテリアを味わい深いものへと演出するだけではなく、漆喰のもつ様々な効果や性能が、健康で快適な空間を創りあげます。

高知県産の土佐灰を使用したオリジナル漆喰


石灰石は、主に方解石(炭酸カルシウム)という鉱物から出来ている岩石。
その石灰石を加工し、海藻のりやすさを加えたものが漆喰です。

漆喰の歴史はかなり古く、世界中で使われてきました。

日本では、何百年も前から築城の際、石灰と海藻糊を混ぜて使う独自の漆喰工法が確立されており、漆喰がお城に使われたのはその優れた耐久性・耐火性にあります。

当社では純白度の高い良質な高知産の石灰岩を漆喰の原材料として使用しています。

安心・安全な素材

無添加住宅オリジナル漆喰は、消石灰・寒水石(かんすいせき)を主成分としています。
化学接着剤を全く使用しておらず、収縮防止・補強のために繊維状の「すさ」、
保水材として「海藻のり」を加えて製造しています。
安全性を明らかにするため、国内基準であるJISA1901の試験方法に準じて、「無添加住宅の漆喰から放出される物質調査」を愛媛大学と共同で実施した結果、無添加住宅の漆喰からは有害な物質がほとんど検出されず[※1]、他社漆喰からは有機溶剤成分[2]、ビニールクロスからは石油由来成分[※2]、珪藻土からは防腐剤成分[※2]が主に検出されました。

オリジナル漆喰の細部まで自然素材を使うこだわりが数値として示されました。

研究期間/2018年4月1日~2019年3月31日試験名/建築材料の揮発性有機化合物(VOC)
ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法定量測定/チャンバー法(JISA1901)
※1無添加住宅の漆喰に吸着した周囲の微量成分が試験の際に検出されたと考えております。

また仮に、無添加住宅漆喰の試験結果の数値を室内空間に換算した場合でも、人体に悪影響及ぼす可能性が極めて低い数値となっています。

※2有機溶剤成分又は石油由来成分、防腐剤成分の多くは、石油由来の人工的な物質のことです。

中には、厚生労働省が特に有害な物質だと指定している物質も含まれています。

ウィルスを不活化

オリジナル漆喰の表面に、ヒト・コロナウイルスを付着させる試験[※]を行い、「ウイルスが5分間で100%不活化(死滅)する」ということが、バイオメディカルサイエンス研究会の試験結果で明らかになりました。

漆喰の主成分の中にタンパク質を分解する性質があるため、ウイルスを不活化させることができます。インフルエンザウイルス(A香港型:H3N2)でも同じ不活化試験を行い、同等の結果が確認できていることから、無添加オリジナル漆喰が抗ウイルス性を持つことが実証される結果となりました。

※ヒト・コロナウイルス(HCoV-229E)は、新型コロナウイルス(COVID-19)とは異なるウイルスです。
また100%不活化(死滅)は、検出限界以下であることを示しています。※今回の試験は、「テストピース」を用いたもので、建物の性能を示すものではありません。※本試験はISO18184に準拠したものです。但し、ヒト・コロナウイルスが5分間で不活化した結果に関しては、基準外での試験結果となります。

その他さまざまな特徴

調湿性能

人間にとって快適な湿度は「40~60%」です。漆喰は、微細な多孔質の素材であるため、優れた吸湿・放湿性があります。空間の湿度を適度に調節することで結露を抑え、カビ・ダニの繁殖を防ぎ、快適な室内空間を実現します。また、湿度の高い夏はジメジメした湿気を吸い込み、乾燥した冬には湿気を放出し、季節にかかわらず居心地の良い室内環境を保ちます。そのような効果のある漆喰は呼吸する壁とも言われています。

消臭・殺菌効果

人に不快な印象を与える生活臭。消石灰が主成分で多孔質であるオリジナル漆喰は、こうした不快な臭いを吸着浄化する優れた機能があります。また、細菌の生育増殖を抑制する殺菌効果にも優れており、有害菌の繁殖を抑制します。オリジナルしっくいを5LスマートパックPAにセットし、一定濃度の硫化水素又はメチルメルカプタン含有空気を封入し各時間後の濃度を測定した。(※硫化水素:糞尿・生ごみ・野菜や卵の腐敗、メチルメルカプタン:糞尿生ごみ・腐敗した玉ねぎの臭い)

VOC(有害な化学物質)吸着・分解

漆喰は、有害な化学物質VOCを排出しないだけでなく、シックハウス症候群の原因となるトルエンやキシレンなどの有害な化学物質を吸着し分解します。それは多孔質である漆喰に物質が吸着し、漆喰のアルカリ性による酸化還元作用によって、空気中のトルエンやキシレンなどの化学物質を分解します。

省エネ性

実建物での夏季冷房、冬季暖房実験で一般的なビニールクロス内装仕様の居室よりも漆喰内装仕様の居室の方が、エアコンの電力総量を約16%減少することがわかりました。これは漆喰の室内調湿効果により外部温度の影響を受けづらく、エアコンの急激な温度調整が少ないことで、電力削減につながっています。

部屋が明るくなる

漆喰は施工後、空気中の二酸化炭素と反応し、元の石灰石に戻っていきます。その石灰石の中に方解石という結晶があり、その方解石を含んだ漆喰は光に対する反射率(70~85%)がきわめて高いため、室内を明るくさせます。そのような性能を取り入れることで、漆喰面に光が反射するように窓や照明器具を設置することで省エネにもつながります。

太陽光の反射

漆喰の中にある方解石が、太陽光の熱源である赤外線を乱反射させるため、外壁に熱が溜まりません。上記の写真はサーモグラフィーで建物を計測したもので、漆喰壁の温度は低く、サッシの部分は温度が高く赤色で表示されています。またサイディング壁と漆喰壁の表面温度も比較計測し、同じ白壁でも17°Cの温度差があることがわかりました。

耐火性

漆喰の主成分である消石灰は無機物あり、不燃性の物質ですので、燃えにくく防火機能に優れています。(効能評価試験済み)そのため、化学建材のようにダイオキシンなどの有害ガスが発生することもありません。昔の城や蔵が漆喰で塗られていたのも、漆喰が火に強いからなのです。

ペットや植物にも良い環境

室内環境に敏感なペットや植物たちは、空気がきれいな中では元気よく良く育ちます。ペットは室内空気の影響を人間以上に受けています。それは犬や猫などは身体が小さく、化学物質の代謝解毒能力は人間よりもかなり劣っているためです。

静電気を帯びにくい

壁紙などの静帯電を帯びるため、ホコリや花粉などが壁に付着し黒く汚れる原因になりますが、オリジナル漆喰には、化学接着剤など余計なものが入っていないので、静電気を起こしません。静電気防止効果でタバコのヤニ汚れも壁紙に比べてつきにくく長期的に白く保つことができる魅力もあります。

簡単メンテナンス

ちょっとした汚れであれば、消しゴムで落とすか、カッターで削って汚れを消します。多少の割れが発生した場合は、補修用漆喰を刷毛で塗れば元通りになります。これらはお客様ご自身でお手入れすることが可能です。漆喰は年数を重ねるごとに、さらに深みが増していきます。