無垢材
無垢材[ 床材 ]
あたたかみのある木の質感
無垢材は、時間の経過とともに、色合いがだんだんと濃くなったり、落ち着いた雰囲気に変化していきます。 無垢材にしか出すことのできない、天然木1枚1枚の木目や色が微妙に異なる温かみのある木の質感は、お部屋に自然な風合いを演出します。 施工したばかりの真新しい状態も美しいですが、年月を重ねることに出る味わいある姿も無垢材の魅力の一つです。
人や環境に有害な薬剤を使わない「オリジナル無垢材」
多くの輸入材は、防虫・防カビのために薬剤による燻蒸処理を行うのが一般的です。 木材は、表面処理だけでなく芯の方まで、薬剤が加圧注入されていることもあるため、 無垢材といっても、全ての製品が安全であるとは限りません。
弊社が取り扱う木材は、燻蒸処理を一切行わず、約70°Cの高温釜に1週間ほど入れて防虫・防カビ処理を行います。 さらに、商品としてお客様のもとへ出荷するまでに、-20°Cの冷凍殺虫も合わせて行なっております。 人や環境に有害な薬剤を使わない安心・安全なオリジナル無垢材です。
用途で使い分ける木の種類
無垢材とは、化学接着剤を使用している合板や集成材とは異なり、使用する形状を丸太から切り出した木材のことを言います。 無垢材は室内の湿気を調節してくれる優れた調湿性能など、様々な性能があります。 家の構造材などに使われるのは、ヒノキや杉などのような針葉樹、広葉樹はフローリングや家具に使用されます。
木の種類は様々ありますが、天然素材なら何でもよいという訳ではありません。 木材でもヒノキや杉は虫に強く丈夫なので、昔から建築に用いられてきましたが、虫に侵されにくいのは、虫や菌から身を守るために、 殺菌・殺虫効果のある「フィトンチッド」という天然の化学物質を出しているからです。
このフィトンチッドは適量であれば、森林浴のような人をリラックスする効果があるのですが、 ヒノキや杉を床材に使用することで、室内の化学物質の濃度が高まり、その人の健康状態や体質によっては毒にもなり得るため、 無添加住宅ではそうした樹種を内装材として使用いたしません。
オリジナル無垢材ラインナップ
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シンゴン【インドネシア産】
木質は軽く、適度な柔らかさと温かみが特長。木材由来成分の化学物質が非常に少ないことから、シックハウスや化学物質過敏症の方にも最適な木材。
種類:広葉樹 マメ科 -
ミルキーメープル【ウクライナ産】
心材、辺材ともに白色から黄白色。硬質で木目が細かく縮み杢(ちぢみもく)が出るのが特徴。床材に使用すれば、部屋が明るく見え、清潔感のある空間に。
種類:広葉樹 カエデ科 -
クロアチアオーク【クロアチア産】
硬質で重厚、はっきりとした木目が特徴。辺材は黄白色、心材は黄褐色から灰褐色。また写真にある虎斑(トラフ)という模様は、欧州では良い材料の指標とされている。
種類:広葉樹 ブナ科 -
ラジアタパイン【チリ産】
心材の色は淡褐色ないし褐色。辺材は黄白色。用途範囲は広いため植林材として、広く栽培されています。マツらしい年輪の模様を楽しむことができる。
種類:針葉樹 マツ科 -
アカシア柿渋塗装【ベトナム産】
材質は硬く心材は濃い茶色、辺材は白色の濃淡があり、色差がはっきりしている素材に、柿渋塗装を施している床材。柿渋塗装ならではの風合いが特徴。
種類:広葉樹 マメ科 -
ロックファー【ラオス産】
心材は褐色または黒褐色で、色調に差があり、別名アジアンウォールナットと呼ばれ、硬くて重厚感あり、触った時にツルツルとしていて触り心地が良い床材。
種類:広葉樹 シクシン科 -
インドネシア松【インドネシア産】
中程度の硬さで、柔らかな木目が特徴。色は黄白色で上品な色合い。樹脂に富み、耐水性があるので、内装用材・家具など広い用途に使用されている。
種類:針葉樹 マツ科 -
ロシアンパイン【ロシア産】
心材は赤褐色、辺材は淡黄白色。50度の極寒のシベリアで時間をかけて育てているため、木目が緊密な良材。北欧の家のように部屋をコーディネートができる。
種類:針葉樹 マツ科
部屋もこころも、カラッと
床材には、主に無垢材フローリングと複合フローリング(合板)があり、複合フローリングに使われる化学接着剤から放散する有害な化学物質により、室内の空気が汚染されてしまいます。 一方、無垢材は丸太から使用する大きさに合わせて切り出された木材なので、化学接着剤などは使用していないため、とても人に優しい木材といえます。
無垢材の中にもウレタン塗装をしている床材もありますが、ウレタン塗装をしてしまうと、塗膜を作ってしまい、湿気の吸収が悪くなります。汚れにくい状態になり調湿性能による変形は起こりにくくなりますが、無垢材の本来持っている優れた特性をなくしてしまいます。
成長している木は水分の吸収、排出を繰り返す作用がありますが、加工後にもその作用を続ける性質があります。湿気が高いときには空気中の水分を吸収し、空気が乾燥すると放出します。つまり無垢材には空間の快適さを保ってくれる働きがあるわけです。
また、無垢材フローリングは、木の本来の「低熱伝導率」により冬でも暖かく、裸足でも寒さを感じません。 鉄やコンクリートはもちろんですが、同じ無垢材でもウレタン塗装している無垢材とそうでない無垢材でも熱伝導率に差が出ています。 そのため、本物の無垢材は年中素足で過ごしていても心地良さが感じられます。
※無添加住宅では、無垢材でも化学接着剤を必要とする「ユニ(UNI)」や「パテ埋め」の商品は使用しておりません。
木材の安全性を検証
無添加住宅では科学的にも木材の安全性を明らかにするため、国内基準であるJISA1901の試験方法に準じて、「無添加住宅の木材から放出される物質調査」を愛媛大学と共同で実施。比較材料として、他社床材も同様の試験を行いました。
結果、無添加住宅の無垢材からは木材由来の成分のみが検出され[※1]、クッションフロアと他社無垢材からは石油由来成分[※2]、合板からは有機溶剤成分[2]が検出されました。
今回の試験結果では、自然素材だからと言って安全だということではなく、素材の細部まで化学接着剤や防腐剤、防カビ剤などを使用しないというこだわりが数値として示されました。弊社床材は、防腐剤や化学接着剤を使用していないので、揮発物質は全て木材由来の成分で構成されています。
研究期間/2018年4月1日~2019年3月31日試験名/建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法定量測定/チャンバー法(JISA1901)
※1木材由来成分とは、自然界にも存在し、食品添加物にも使用されている物質のことです。(例:α-ピネン、リモネン等)
※2有機溶剤成分又は化学接着成分の多くは、石油由来の人工的な物質のことです。中には、厚生労働省が特に有害な物質だと指定している物質も含まれています。
なるほどCOLUMN
伐採されても、木は生き続けています
木は伐採されても生き続けていきます。生きているので、木材は呼吸をし、温度や湿度によって膨張・収縮もします。また、無垢材は凹みを簡単に補修できます。その方法は凹んだ箇所に水を染み込ませるだけです。これは凹みによって、つぶれた木の繊維に水分を与えることによって、水の浸透圧を利用した復元方法です。このようにお客様自身で補修ができます。自分の家を自分でメンテナンスすれば、より一層家に愛着が湧いてくるのではないでしょうか。ヨーロッパの古い家はそうして現在も存在しているのです。